ちょーこー(超硬)って何ぞや

切削工具のいろは その3

 

今回は「超硬」について勉強します。

超硬っていうのは「超硬合金」のことで、めっちゃ硬い金属のこと。

ダイヤモンドの次の硬さで、重さは鉄の2倍くらいあるねんて。

強度が大きく、摩耗しにくいので金属の加工工具によぅ使われるみたい。

合金ってことはつまり、天然の金属ではなく、人工的につくる金属やね。

材料は何やろか… 

どうやら材料は「タングステン」と「炭素」と「コバルト」らしい。

家では使ったことないわ…

 

ここからはレシピをご紹介!(絵はすべてイメージです)

①まずタングステンと炭素を蒸し焼きにしましょう。

これで「炭化タングステン」ができあがります。

 

②その炭化タングステンにコバルトなどを加えます。

 

 

 

 

 

 

ここでよく混ぜ合わせましょう。

③乾燥させて粉にします。

④その粉を型に入れて押し固めます。硬さの目安はチョークくらいです。

⑤550~900°Cの炉に入れて焼き固めます。(予備焼結といいます)

  • ⑥形を整えて、仕上げにもう一度焼きます。これで超硬合金の完成です

出来上がった超硬の組織はこんな感じ↓

 

超硬にはPやMやKなど種類があって、削る材料の材質によって使い分ける必要があるみたい。

 

うちの会社では、この超硬の素材を仕入れて、「切削工具」に加工してます。

工具に使用される材料で、「ハイス」という鉄鋼があるみたいやけど、超硬は、そのハイスに比べて…

  • 摩耗しにくいから長く使える → よっ!長寿命!
  • 硬いから加工の速度も上げられる → よっ!ハイスピード!
  • 鏡みたいにピカピカに仕上げることができるので精度がいい → よっ!高精度!

長持ちするから、工具を交換する回数が減ってムダが省ける!

お値段はお高めだけど(ハイスに比べると何倍も高い)、

硬いがゆえに衝撃が加わるとカケやすいっちゅー弱点もあるけど…

きれいに仕上げるなら「超硬」の方がメリット多そうや~ん(削るものにもよるけどね)

 

そんな「超硬」を使って、いろんな切削工具を製造してるんだけど、工具って奥が深い!

ドリルひとつとっても、各部の名称がいっぱいあって…

 

ということで、次回は「ドリルの各部の名称」について、詳しく勉強しようと思います。